brands2022年5月24日火曜日

世界が注目!日本を代表するファッションブランド 11 選

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世界中のセレクトショップやブランドが集うファーフェッチでは、お家にいながらにして遠い国のクリエーションを手に入れることが可能です。そして、その逆――つまり、日本のデザイナーの商品が世界各地へ羽ばたく手助けをする役割も、ファーフェッチは担っています。

 

今やグローバルに注目を集めるようになった日本のファッション産業ですが、こうした地位は一朝一夕に築かれたものではありません。

 

遡ること 1981 年、デザイナーの川久保玲と山本耀司が日本を飛び出し、フランスで初めて <日本のモード>を世界に披露したことですべてが始まりました。Armani(アルマーニ)や Versace(ヴェルサーチェ)のパワースーツが全盛の華やかなる1980年代において、Comme des Garçons(コム デ ギャルソン)と Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)が発表したのは、黒を多用し、ほつれやかぎ裂きなどがある<ぼろ>ルックでした。当時のファッション業界に衝撃が走ります。

 

この<黒の衝撃>が伝統的な西洋のファッションへのアンチテーゼを投げかけたことで、賛否両論の声は上がりましたが、日本の服づくりに対する世界の目が確実に変化したのです。ちなみに、2017 年にはニューヨークのメトロポリタン美術館で川久保玲の個展が開催されました。存命中に同美術館で個展が開かれたデザイナーはYves Saint Laurent(イヴ・サンローラン)以来史上二人目。彼女が世界のファッション史にいかに重要な役割を果たしたかがうかがえます。

 

こうして日本の<モード>は業界関係者から高い評価を得ましたが、その後一般消費者にも訴求し、アジアのファッションの成長をけん引したのは、なんといっても日本のストリートウェアの存在です。バブル崩壊後の 90 年代、裏原系と呼ばれるブランドが一世を風靡しました。NIGO が立ち上げた A Bathing Ape (ア・ベイシング・エイプ)を筆頭に、UNDERCOVER(アンダーカバー)やNUMBER (N)INE(ナンバーナイン)など数々のブランドが誕生。国外にもその流れは波及し、アメリカでもポップカルチャーの一部として定着するまでになったのです。

 

そして現在、Sacai(サカイ)に代表される新しい世代のクリエーションにも、世界が注目し続けています。先端技術や素材など<ものづくり>にフォーカスするデザイナーも登場し、ますます目が離せない日本のファッション。この記事では、ベテランから新進気鋭まで、日本発のブランドをご紹介します。

 

 

 

日本を代表するファッションブランド11選

 

 

1. Sacai(サカイ)

 

デザイナーの阿部千登勢(あべ ちとせ)が立ち上げた Sacai は、今や日本を代表するコレクションブランドの一つです。彼女は Comme des Garçons 出身で、同社のパタンナーを経て Junya Watanabe(ジュンヤ ワタナベ)のメンズ立ち上げにも携わったという経歴の持ち主。

 

最初からショーブランドとして始まったのではなく、産休中に作ったニットの小さなコレクションから発展したSacai(サカイ)のコンセプトは、「日常の上に成り立つデザイン」とのこと。複雑なパターンが生み出す独自のシルエットにより、取り入れやすくもモードな、新しいハイブリッドウェアを提案しています。スポーツとテーラリングといった異なるコードや、異素材を組み合わせたピースが代表的です。

 

2011 年にパリ ファッションウィーク、いわゆるパリコレでのランウェイデビューを果たし、2015 年からはNike(ナイキ)とのコラボレーションもスタート。スポーツウェアとスニーカーのコラボコレクションでも、二つのクラシックなモデルを一つのシューズに落とし込むなど、そのハイブリッドデザインの妙が堪能できます。

 

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2. UNDERCOVER(アンダーカバー)

 

高橋盾(たかはし じゅん)が 1990 年に設立したストリートブランド、 UNDERCOVER(アンダーカバー)は、今やヨーロッパの老舗ラグジュアリーメゾンも認めるコレクションブランドに進化しています。2002 年からパリコレの常連ですが、2019 年には Valentino(ヴァレンティノ)とのコラボレーションを発表し、洗練された新しい一面も見せてくれました。パンクカルチャーにインスパイアされて発足したブランドの魅力は、美しさと醜さ、優美さと毒など、相反する概念を内包したクリエーションにあります。

 

他にも、Supreme(シュプリーム)とのコラボや、Nike (ナイキ)との《 Gyakusoku(ギャクソク)》コレクション、ひいては ユニクロ(Uniqlo)とのタッグまで、既存のカテゴリーにとらわれない活動も毎回話題を読んでいます。

 

2022 年3月には、4 年ぶりにウィメンズ単独ショーを行った UNDERCOVER。不安定な時代において、東京流の反骨精神とパリで養ったエレガンスとを盛り込んだランウェイを披露し、話題となりました。

 

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3. Comme des Garçons(コム デ ギャルソン)

 

日本のファッション界における不動の女王といえば、やはり川久保玲でしょう。1981年のパリ ファッションウィークで、山本耀司と共に発表した黒の<ぼろ>ルックは世界を驚かせました。1969 年に設立された Comme des Garçons は、今や複数のラインを有する巨大レーベルへと成長しています。最近では、ハートをモチーフにしたカジュアルラインの PLAY Comme des Garçons(プレイ・コム デ ギャルソン)などが、より幅広い層に人気を博しています。

 

過激なデザインと型にはまらないシルエット、そして哲学的なコンセプトのランウェイショーを通じて、常に攻めの姿勢を崩さない Comme des Garçons。まるで身につけられるアートのようであり、容易に定義することはできません。メインのラインに加えて、Comme des Garçons SHIRT(コム デ ギャルソン・シャツ)Comme des Garçons Homme Deux(コムデギャルソン・オム ドゥ)、 Comme des Garçons Homme Plus(コム デ ギャルソン・オム プリュス)といった様々なラインも、常にファッション界に驚きをもたらしています。​​

 

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4. Junya Watanabe(ジュンヤ ワタナベ)

 

渡辺淳弥は、山本耀司や高橋盾と同じ文化服装学院出身。1984年から1992年まで Comme des Garçons でパターンカッターとして働き、tricot (トリコ)ラインのデザイナーを務めました。その後、自身の名前を冠したブランドJunya Watanabe(ジュンヤ ワタナベ)を立ち上げ、1993 年からパリでコレクションを発表しています。

 

素材やものづくりにこだわり、非常に高度な技術を用いたアバンギャルドなアプローチが特徴。シャツやトレンチコート、ライダースジャケットといったベーシックなアイテムを芸術のレベルにまで再構築してみせる手腕は見事です。パッチワークやコラージュをたくみに使い、デニムのような素材をクチュールレベルまで高めたアイテムも。

 

過去には、Levi’s(リーバイス)からモンクレール(Moncler)、ロエベ(LOEWE)まで、様々なブランドとのコラボレーションも行ってきました。

 

5. Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)

 

山本耀司は、慶応義塾大学法学部へ進学した後ファッションの道へ転身し、文化服装学院で学びます。卒業と同年に装苑賞と遠藤賞を受賞し、副賞として一年間のパリ留学を経験。そして1972年には Y's(ワイズ) を設立しました。

 

山本耀司が世界にその名を知らしめたきっかけは、何と言っても 1981 年のパリコレデビューです。今や伝説となったランウェイショーでは、まるで直前に急いで作ったかのような<ぼろ>の未完成の服が登場し、西洋のファッション業界に衝撃を与えました。

 

山本耀司が初めて手がけた Y’s は、「男性の服を女性が着る」というコンセプトのもと、時代に流されることのない価値観を持つ、自立した女性たちへの服作りが原点のレーベル。一方の Yohji Yamamotoは、1981年の<ぼろ>ルックで鮮烈なデビューを果たした通りたハイエンドラインですが、どちらも流れるようなラインや、ジェンダーに縛られない脱構築的なデザインで、流行に左右されない独自のクリエーションを貫き続けています。また、 adidas(アディダス)とのコラボレーションによる Y-3 は、スポーツウェアとハイファッションの融合というトレンドの先駆者となりました。

 

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6. Issey Miyake(イッセイ ミヤケ)

 

三宅 一生(本名:みやけ かずなる)は、多摩美術大学出身。卒業後パリに渡り、Chambre Syndicale de la Haute Couture(シャンブル・サンディカル・ド・ラ・オートクチュール)校で学び、Givenchy(ジバンシィ)や Guy Laroche(ギ・ラロッシュ)などで腕を磨きました。また、当時フランスで起こっていた<五月革命>にも影響を受け、限られた一部の人々だけでなく、皆が着られる服を作ろうと決心したのです。そして 1970 年に三宅デザイン事務所を設立。その 3 年後には、パリでのランウェイショーデビューを果たしました。

 

「一枚の布」という独自のコンセプトを掲げ、西洋の衣服とは異なるアプローチを模索してきた Issey Miyake(イッセイ・ミヤケ)は、西洋と東洋、先端技術と伝統の融合、そして独自の素材など、革新的な服づくりが高く評価され続けています。

 

いかに体の動きに寄り添う服を作るかを探求することは、素材開発の情熱にも繋がりました。例えば、Pleats Please(プリーツ・プリーズ)ラインは、縫製まで済ませた製品に通常より高温で特殊なプリーツ加工を施して生産されていますが、この技術を実現するのに約 5 年程度の時間を費やしたとか。こうして、シワにならずに軽く、洗濯のできる素材が完成したのです。また、<A-POC>(A Piece Of Cloth)は、一本の糸から一つの服を作り出す独自の製法で、無縫製のため縫い目もありません。

 

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7. A Bathing Ape(ア・ベイシング・エイプ)

 

BAPE(ベイプ)こと A Bathing Ape(ア・ベイシング・エイプ)を設立した NIGO は、裏原ストリートカルチャーを代表する存在です。Undercover の高橋盾と共同でショップ「NOWHERE」を開いたことも有名ですが、ブランドがローンチした当初、それがアジアのファッション業界をけん引する存在になるとは思ってもいなかったといいます。ほとんどのアイテムが限定生産であったため、すぐ完売してしまうことも頻繁にありました。こうした販売形態が、現在のストリートウェアブランドの<ドロップ>リリースモデルの元となったのです。

 

鮮やかな色使いやカートゥーンプリント、ミリタリー柄をふんだんに用いた BAPE は、日本のストリートウェアを欧米に紹介するような役割を果たしました。90年代の終わりには、あらゆるヒップホップスターが同ブランドのアイテムを身につけるほどに。現在は香港の I.T グループ傘下に収まり、積極的に販売網を拡大しています。

 

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8. Facetasm(ファセッタズム)

 

落合宏理は日本で最も期待されている新鋭デザイナーの一人です。2013年に毎日ファッション大賞で新人賞を獲得し、2015年にはファッション界のレジェンドである Giorgio Armani(ジョルジオ・アルマーニ)のサポートを受け、ミラノで初のランウェイショーを行いました。そのわずか 1 年後には日本人デザイナーとして初めてLVMHプライズのファイナリストに選出され、2017 年春夏コレクション以降はパリコレの常連となっています。


ブランド名は「ファセット」、つまり「面」を意味する言葉に由来します。主に宝石のカット面を指して用いられるこの単語のように、角度により様々に異なる多面的な魅力を見せてくれる Facetasm(ファセッタズム)は、まさに自由な東京のストリートカルチャーを体現していると言えるでしょう。トロンプルイユ(だまし絵)のようなレイヤードや、遊び心のあるプリント、爆発的な色使いに、ファブリックやスタイルのミックスがブランドのシグネチャーです。
 

9. Julius(ユリウス)

 

2001 年にアートプロジェクトとして生まれた Julius(ユリウス)は、2004 年に本格的なファッションブランドとなりました。「カオス」と「インダストリアル」を主軸に掲げるデザイナー、堀川達郎​​のアバンギャルドでゴシックなデザインには、長年にわたる熱狂的なファンがいます。

 

ウォッシュ加工やシワ加工を施したラフな風合いのレザージャケットは、コレクターアイテムになるほどの人気。他にも、レイヤードデザインやアシンメトリーなカッティングを多用したピースや、ユニセックスに着こなせるスーパーロングデニムとタンクトップなどは、ブランドを象徴するアイテムになっています。

 

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10. visvim(ヴィズヴィム)

 

中村ヒロキが 2000 年にシューズブランドとして立ち上げた visvim(ヴィズヴィム) 。十代の頃に旅したアラスカでの体験に影響を受けたというデザイナーには、スノーボードブランド Burton(バートン)に勤務した経歴も。旅先で伝統のテキスタイルや技術に出会うと、帰国後にその見解を小論文にまとめてからデザインに取り入れることもあるそうで、その研究者気質のアプローチが独自のものづくりに生かされています。

 

アイコニックな《FBT》シューズは、ネイティブアメリカンの文化を取り入れ、再構築した名品です。本物のモカシンと同じヘラジカの皮を使ったアッパーと、機能性を盛り込んだソールを組み合わせました。


最近は日本の伝統的な職人技に着目し、藍染めや泥染めを用いて"わびさび"にインスパイアされた未来のヴィンテージウェアを作ることに注力しています。キーアイテムは、ミリタリーにインスパイアされたアウターウェアや、織りや染色にこだわった<ソーシャルスカルプチャー(=社会彫刻)>デニム、高機能性素材のコーデュラを使ったバックパック、ワークブーツなど。同ブランドの愛用者には、Eric Clapton(エリック・クラプトン)や John Mayer(ジョン・メイヤー)などの著名人も名を連ねています。

 

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11. kolor(カラー)

 

デザイナーの阿部潤一は文化服装学院で学び、Y’s や Comme des Garçons(コム デ ギャルソン)で経験を積んだ後、2004 年に ​​kolor(カラー)を立ち上げました。以来、リラックスしたムードを持つ日常着でありながら、凝ったディテールが詰め込まれた技のあるデザインで人気です。2012 年からはパリ メンズファッションウィークでコレクションを発表しており、2013 年にはイタリアのメンズファッション展示会 Pitti Uomo(ピッティ・ウオモ)のゲストデザイナーにも選出されるなど、世界でも注目を浴びています。

 

ベーシックなワードローブを独創的に再解釈したアイテムは、構造や素材、テクスチャー、ディテールへのこだわりが感じられ、かつ非常に着こなしやすいものに仕上がっています。

 

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