元記事(英語) BY LUCY HARDY

ディオールの歴史をおさらい
Christian Dior(クリスチャン・ディオール)が自身の名を冠したブランドを指揮したのは73年のうちでたった10年だった。しかし、彼がファッション業界に与えた影響は計り知れない。1947年の伝説的な ”ニュールック” で引き締まったウエスト、パッド入りのヒップ、そしてボリュームのあるスカートというアイコニックなシルエットを生み出して戦後の時代に革命を起こした。

1957年にクリスチャン・ディオールが早すぎる死を遂げたことで、彼の弟子だったYves Saint Laurent(イヴ・サンローラン)があとを引き継ぎ、若さと反骨精神を表現するファッションの新時代が幕を開けた。その後、”スリムルック” を生み出した Marc Bohan(マルク・ボアン)、物議を醸した John Galliano(ジョン・ガリアーノ)など、5人の名デザイナーたちがブランドを支えた。
ディオールの遺産の中で最も輝かしいものといえば、おそらくバッグだろう。“Lady Dior(レディ ディオール)” や“Saddle(サドル)”、”Montaigne(モンテーニュ)” や “Diorama(ディオラマ)” まで、それぞれのデザインには歴史がある。今回の記事では、ディオールの最もアイコニックなバッグを5つご紹介。
ディオールのアイコンバッグ5選
《Lady Dior》ファーストレディにふさわしいバッグ
“レディ ディオール” は、1995年にパリを訪問したダイアナ妃のために特別に作られたバッグである。元々は ”シュシュ” と名付けられていた。オリジナルのデザインはキルト加工されたブラックレザーの構造的なスタイルで、ブランドのロゴチャームが施されていた。ディオールは1996年に同バッグを正式にリリースすることを決定。プリンセスに敬意を表して ”レディディオール” に名称を変更した。ダイアナ妃は多くの人にとってのスタイルアイコンだったため、同バッグは非常に高い人気を集め、様々なカラーバリエーションで販売された。

《Saddle》人気再燃!セレブたちに愛されたアイコンバッグ
“サドルバッグ” はディオールの歴史の中で永遠のアイコンとして愛されている。同スタイルは、イットバッグブームだった1999年にジョン・ガリアーノによって考案された。馬術にインスパイアされたスタイルとモノグラムのデザインが特徴である。大ヒットTVドラマ「Sex and the City(セックス・アンド・ザ・シティ)」のCarrie Bradshaw(キャリー・ブラッドショー)やParis Hilton(パリス・ヒルトン)が身につけていたことで、90年代後半から00年代初頭にかけてはイットバッグとしての地位を獲得していた。その後はしばらく見かけなくなっていたが、2018-19年秋冬シーズンで復活。数え切れないほどのプリントやカラーバリエーションで展開された。

《Diorama》 過去のアーカイブに着想を得たスタイリッシュなバッグ
2012年にディオールのアーティスティックディレクターに就任したRaf Simons(ラフ・シモンズ)は、メゾンの伝統を若い現代女性たちに届けるため、オートクチュールのコンテンポラリー化に勤しんだ。シモンズ時代に生まれた”ディオラマ” は、歴史をダイナミックにリミックスした近未来的なデザインとなっている。クラシックなフラップとミニマルなデザイン、ダイヤモンドシェイプのシグネチャークラスプとチェーンストラップを備えた、フェミニンかつモダンな逸品。

《Diorissimo》 レディディオールをモダンにアップデートしたトートバッグ
ラフ・シモンズが残したもう一つのアイコンバッグ ”ディオリッシモ” は、ブランドの卓越したクラフツマンシップを象徴するトートバッグだ。”レディ ディオール” をモダンにアップデートし、クラシックなトップハンドルとロゴの装飾はそのままに実用性を追求。3つのサイズ展開がある。
《Diorever》 いつまでも飽きのこないタイムレスなバッグ
クリエイティブディレクターが誰であろうとひとつだけ確かなことは、ディオールが古いものと新しいものを融合する天才であるということだ。”ディオールエヴァー” はまさにその良い例である。シンプルなフォルムとハイテクなマグネット式フラップクロージャーを備え、力強いブラックからゴジピンク、ピーチ、レモンイエロー、ブルーなど印象的なカラーで展開している。トレンドは移り変わるが、”ディオールエヴァー” は永遠だ。
ディオールのハンドバッグを購入したら、長く使えるように正しいケア方法でお手入れしよう。以下のヒントを参考にしてみて。
· レザーポリッシュに投資して、レザーバッグの輝きを保つ
· ディオールの布製バッグの汚れは、湿らせた布で落とす
· 使用しないときは、ダストバッグやボックスに入れて保管する
· バッグの形を保つために、中にティッシュペーパーや紙を詰めておく
· 年に一度はプロのクリーニングを受けるのがおすすめ