ファッショニスタのコーデに度々登場するGUCCIのアイコニックなシューズたち。中でも馬具から着想を得て生まれたホースビットローファーは、1953年から愛され続けるGUCCIの定番アイテムだ。年中通して活躍するベーシックタイプから秋冬に履きたいファー付きスリッパまで豊富なバリエーションが揃う。本記事では、時代とともに進化を続けるGUCCIの名品ホースビットローファーの魅力に迫る。
GUCCIの名品ホースビットローファーについて
GUCCI(グッチ)のシンボル、ホースビットローファーが誕生したのは1953年のこと。サドル部分に馬具から着想を得たゴールドのハードウェアをあしらったデザインで一躍注目を集めた。ホースビットと呼ばれる金具のパーツは、馬の口にかませる「くつわ」をイメージしている。これは、馬具メーカーとして創業した同ブランドならではの意匠だ。現在は様々なブランドが同様のデザインのレザーシューズを発売しているが、実はホースビットローファー自体を生み出したのはGUCCIだった。
誕生から60年以上が経った今、GUCCIのホースビットローファーはモダンにアップデートされ、ストリートを席巻している。クリエイティブ・ディレクターのAlessandro Michele(アレッサンドロ・ミケーレ)は、オリジナルデザインのDNAをしっかりと残しつつ、現代のニーズをキャッチし大胆で個性あふれるアレンジを加えて往年の名作を再解釈した。2015-16年秋冬コレクションで登場したファー付きのスリッパタイプは、発表と同時に大きな注目を集め瞬く間にイットアイテムの仲間入りを果たした。その後も、さまざまな素材やディテールのホースビットローファーを提案。個人のスタイルや着用シーンに合ったベストな一足が見つけられる。
往年の名作を復刻させた「1953 ホースビットローファー」
GUCCIのホースビットローファー誕生60周年を記念して2013年にリリースされたクラシカルな一足。当時のディティールを踏襲しながら、素材使いやシルエットにアレンジを加えてモダンにアップデートした。艶やかでキメの細かいカーフレザーを使用し、モカシン縫いで立体的に仕上げている。インソールに60周年を記念したスペシャルなタグがあしらわれているのもこのモデルだけにしかない特徴だ。プレッピーなセットアップやカジュアルなデニムスタイルに合わせて、洗練されたコーディネートを完成させて。
スリムなシルエットの新定番「ヨルダーン」
ヨルダーンはクラシックなホースビットローファーに比べ、細身でエレガントなシルエットが特徴。マッケイ製法によって実現される軽くて柔らかな履き心地もポイントだ。甲のデザインをすっきりとミニマルに仕上げることでモダンな印象に。フォーマルからカジュアルまで、あらゆるアイテムと好相性。
抜け感満点。スリッパ感覚で履ける「プリンスタウン」
大胆にサイドとヒールを排除したプリンスタウンスリッパは2015年秋冬コレクションで登場して以来、GUCCIのコレクションに欠かせないアイテムとなっている。こちらはサドル部分にブランドを象徴するグリーン・レッド・グリーンのウェブ ストライプとホースビットをあしらった一足。ソール部分に施されたハートのモチーフも愛らしい。コーディネートをドレスダウンしたい時におすすめ。
モードに昇華したファー付きの「プリンスタウンスリッパ」
細身なヨルダーンのかかとを取り払い、スリッパ感覚で履けるようデザインされたプリンスタウンはファッションに快適さを求める昨今のムードにぴったり。中でも注目はライニングにラムファーをあしらったインパクト大のスリッポン。上質なレザーやベルベットにマッチするラムファーのライニングが、着こなしを一気にエッジーな雰囲気へと変えてくれる。このシューズは小さめのデザインなので、購入の際はいつもより0.5~1 cm大きめがベター。
気品に満ちた新作スリッポン「ペリクレス」
古代ギリシャの黄金時代を率いた女性政治家ペリクレスは、GUCCIのコレクションに大きな影響を与えた人物の一人である。男性優位社会の中で型にはまらず、パワフルにルールを打ち破っていった彼女にちなんで名付けられたのがこのシューズだ。アイコニックなGGジャカードキャンバスを使用し、内側はグリーン&ブラウンのスエードライニングでコントラストを効かせた。バックレスシルエットにより、ラグジュアリーでありながらもリラックスしたムード。ミディ丈のワンピースやシルクのブラウスに合わせて、程良い抜け感をプラスして。
スタイルアップを叶える「プラットフォームローファー」
インパクトのあるボリューム感と安定感を兼ね備えたプラットフォームローファー。厚底のラバーラグソールにより、スタイルアップ効果が期待できる。ライニングにはブルーのローズバッドプリントを施しレトロでガーリーな雰囲気。かかとには蜂モチーフのエンブロイダリーがあしらわれており、後ろ姿までモードに決まる。足元に重みが出るため、スリムなシルエットのセットアップスーツやペンシルスタイルのスカートと合わせるとバランスよく着こなせる。
ミケーレワールドが堪能できる「エンブロイダリーローファー」
ヨルダーンに蜂や星モチーフの刺繍を散りばめた華やかな一足。クリエイティブディレクターのアレッサンドロ・ミケーレらしい遊び心が堪能できる。毎日のコーディネートに華やかなアクセントを添えて。
レザー以外のマテリアルも魅力的
GUCCIのアーカイブからのファブリックであるGGベルベットを用いたヨルダーン。上質でなめらかなベルベット素材が重厚感をプラスし、カジュアルな装いも洗練された雰囲気に。時代を超えて愛され続けるホースビットのディテールが、普遍的な美しさを添えている。カジュアルなランチデートからフォーマルなパーティーシーンまで幅広く活躍してくれる。