以前THE STYLE GUIDEでも取り上げたシューズ界のホープ、ポール・アンドリューがSalvatore Ferragamo（サルヴァトーレ・フェラガモ）のレディス・シューズ・デザインディレクターに就任。記念すべきデビューを飾った2017年プレフォールコレクションは、印象的なゴールドのフラワーヒールが話題となりました。
Salvatore Ferragamoの新デザインディレクター、ポール・アンドリューとは？
Donna Karan New York（ダナ・キャラン・ニューヨーク）、Calvin Klein（カルバン・クライン）といった人気ブランドで15年間に渡り下積み時代を過ごしたシューズデザイナー。2014年には、CFDA Vogueファッション基金グランプリを獲得しています。そんな類稀なる才能を持つ彼のために、Salvatore Ferragamoは今回新たにレディス・シューズ・デザインディレクターというポジションを新設し、ポール・アンドリューを迎え入れました。職人気質で真面目なポールは、四六時中靴について考えているというほどの仕事人間。現代女性の足型リサーチにも余念が無く 「快適な靴でなければ意味がない」 が彼の信念です。
ブランドの伝統的なスタイルを、金色のフラワーヒールで刷新
Salvatore Ferragamo のクラシカルなブランドイメージを守りながらも、新しい世代の息吹を吹き込むためにポール・アンドリューがしたこと。それは、1939年にサルヴァトーレ・フェラガモが製作したシューズに現代的な要素を加え、アップデートする作業でした。フラワーヒールとは、その名の通り断面が花の形をしたヒール。ルテニウムと胴で作られた花形の円柱にゴールドの塗装を施したこのヒールは、パンプス、サンダル、ミュールなどコレクションで発表されたシューズに多数使用され、今季の象徴的なアイコンとなっています。
人気のVeraシューズもリニューアル
かつてイングリッド・バーグマンやオードリー・ヘプバーンなど、ハリウッド黄金時代のスターが贔屓にしていたシューズブランドのSalvatore Ferragamoは、今もなお幅広い世代の顧客を抱えています。そんなブランドの人気アイテムVeraは、上品なリボン装飾が可愛らしいシリーズ。今回、ポール・アンドリューは現代女性の足型に合わせVeraシューズをコンピューターグラフィックで作り直し、低めのフラワーヒールをプラス。可憐な雰囲気はそのままに、モダンなシューズへと生まれ変わりました。
信頼と伝統あるブランドに敬意を表しながら、テクノロジーと経験、データを駆使してデザインを刷新したポール・アンドリュー。その姿は、かつて快適な履き心地の靴を追求するために大学で解剖学を学んだサルヴァトーレ・フェラガモとリンクするところがあります。才能と情熱溢れるデザイナーへ華麗なバトンパスをしたSalvatore Ferragamoから、今後も目が離せません。
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