元記事(英語) BY STEPHEN YU
カリフォルニアのライフスタイルを上手く捉えたスニーカーブランドといえばVans(ヴァンズ)だ。サーフィンやスケートボード、音楽や芸術といった古典的なカリフォルニアのサブカルチャーとは切り離すことができない。1966年にポール・ヴァン・ドーレン(Paul Van Doren)とジム・ヴァン・ドーレン(Jim Van Doren)の兄弟によって設立された同ブランドは、厚めのソールと耐久性のあるキャンバス地のアッパーで知られており、多くのスケートボーダーに愛された。
1982年の映画「Fast Times at Ridgemont High」でSean Penn(ショーン・ペン)が演じたキャラクターのためのチェッカーボード柄スニーカーで広く知られることになる。Warped Tour(ワープド・ツアー)のメインスポンサーを務め、あらゆるエクストリームスポーツの常備品として《Old Skool》、《Era》、《Sk8-Hi》のようなクラシックなモデルが反逆者やアウトサイダーのシグネチャーシューズとなった。そして今、Vansはフットウェア業界を席巻している。
Vans の素晴らしいところは、どんなコーディネートにもマッチし、決して流行遅れにならないことだ。Vansほどカリフォルニアの太陽の光を独り占めしているような気分にさせてくれるブランドは他にないだろう。本記事では、Vansをこよなく愛する3人のインフルエンサーにサイズ選びやお手入れ方法を教えてもらった。
靴紐のないスリッポンがおすすめ。履きやすく、すぐに外出できる
LA在住のファッションインスタグラマー
私が初めて購入したVansの一足はクラシックな白黒の《Old Skool》です。すごく気に入っていて、破れるまで毎日履きました。小学校の頃はスケーターのようなVansのスニーカーが流行っていたんです。もちろん今もVansのファンです。毎日忙しく過ごしている私には、手持ちの服と簡単にコーディネートできるのがとてもありがたいですね。リーズナブルな価格帯なのも嬉しいポイント。
スタイリング :
今回はStylenanda(スタイルナンダ)のタイダイシャツとMisbhv(ミスビヘイブ)のバケットハット、そしてワイドレッグのスウェットパンツにチェッカーボード柄のスリッポンを合わせてシンプルに仕上げました。身長160cmの私はいつもできるだけヒールが高いものを選びます。Vansはフェミニンからストリートまであらゆるテイストのスタイリングにマッチしますよ。私はウィメンズとメンズのアイテムをミックスするのが好きで、Vansをよく履いています。周りの女友達もたくさん履いていたので、Vansが男性向けのブランドだとは思いません。
サイズとフィット感 :
Vansは私の足にぴったりでした。全体的に形が整っているのでもし足の幅が広くてもフィットすると思います。ちょうど足の幅が広めの母にも履かせてみましたが、とても喜んでくれましたよ。
Vansは本当に快適なのでデイリーシューズとして活躍してくれています。《Old Skool》や 《Slip On》、《Sk8-Hi》といったクラシックなスタイルにこだわっていますが、どのモデルも同じように快適です。《Slip On》は靴紐がないので履きやすく、すぐに出かけることができます。一度履き始めたら、徐々にあなたの足の形に馴染んでくるでしょう。
お手入れのコツ :
最初の一足を手に入れた時は本当に大事にしていて、履くたびに靴底まで綺麗に洗っていました。他のスニーカーも同じようにケアしています。靴のことになると私は少し神経質になってしまうんです。ほとんどのスニーカーは歯ブラシと食器用洗剤、小さな布を使って洗っていますが、スエードやキャンバスは変色しやすいので避けています。擦り切れたり、跡がついた時は、特に何もせず普通に経年変化させていますね。Vansはボロボロになっても、全体的に綺麗に見えるので、今でも履いている数少ないスニーカーです。
手頃で快適なVansは楽しみながらスタイリングして
Nathan Ramirez (@groovybynature)
コロラド在住ファッションインスタグラマー
私が最初に履いたVansはダークブルーで、ガムソールが付いていました。スケボーをするのに十分頑丈で見た目もかっこよく、私のライフスタイルをよく表してくれたので愛用していました。ノスタルジックな雰囲気とクラシックなデザインやパターンが好きです。Vansはいつも素晴らしいコラボレーションを展開してくれますが、中でも特にTyler the Creator(タイラー・ザ・クリエイター)とのコレクションが最高でした。あらゆる種類のアクティビティに対応でき、履くことで自分を表現することができるんです。
スタイリング :
今日履いているのは、Golf Wang(ゴルフワン) X Vansのレッド・イエロー・ブルーの《Old Skool》です。大胆なカラーとチェック柄のプリントが特徴的な他の3足と並んで2015年にリリースされました。シンプルなカラーブロッキングが目を引いたんです。バックポケットに小さなブルーの刺繍が入ったアイボリーのデニムジーンズと合わせてみました。トップスには、Vansの色とマッチするGolf Wang(ゴルフワン)の襟付きストライプロングスリーブを着てみました。最後にイエローのキャップで仕上げ。明るくプレイフルで、あらゆるシーンに対応できるコーディネートです。
個人的にはジーンズやショートパンツにVansを合わせるのが好きです。Vansはスケボー用にデザインされていますが、お祭りやハイキングなどあらゆる場面で履くことができる万能なスニーカーです。楽しむことを目的として作られたシューズなので、スタイリングする時も楽しみながら自分自身を表現してみてください。
サイズとフィット感 :
Vansはサイズチャート通りのフィット感で、驚くほど快適。やや狭くてフラットです。魅力的には聞こえないかもしれませんが、これがVansをはじめとするNike(ナイキ)や Converse(コンバース)といったブランドのスニーカーをファッションの定番アイテムにしてきた理由なのです。ランニングシューズのようにあなたの足をサポートしてくれる訳ではないですが、フラットソールならではの魅力があります。 もしあなたが今Vansのスニーカーを探しているなら、いつも通りのサイズを検討してみてください。長く着用することができ、あなたのコーディネートの主役となってくれるでしょう。
私は普段、ConverseかéS(エス)かVansのスケートシューズしか履いていません。3つの中ではVansが間違いなく一番快適です。インソールは非常によく構築されているし、フラットに感じることもありません。手頃なのに快適さのレベルは高く、長持ちします。10年以上も同じVansのスニーカーを履き続けていることはそれほど珍しい話ではありません。
お手入れのコツ :
スニーカーのお手入れをするかしないかはモデルによります。一足は思い切り遊ぶ時用、もう一足は特定のコーディネートの時のために手入れして丁寧に扱っています。Vansのスニーカーは履き古してあろうがなかろうが関係なくかっこよく見えるし、履く人の個性を表してくれます。
Vansのお手入れは簡単。繰り返し洗っても新品同様の仕上がり
ニューヨーク在住ファッションインスタグラマー
初めて購入したVansについてははっきり覚えていないのですが、最初の思い出はおそらく11歳か12歳くらいの時だったと思います。スケートボーダーに夢中になっていた私のために、父がロサンゼルスのシュー・シティに連れて行ってくれて、ブラック&ブラウンの2足のスケートボード用Vansを購入しました。機能的でクッション性が高く、がっちりとしていたのを覚えています。私はVansの大ファンです。これまでずっと履いてきましたし、LAのファッションやライフスタイルにとって重要な存在です。南カリフォルニアで育った人なら、少なくとも一足は持っていると思います。おそらく十数足は持っているんじゃないでしょうか。
スタイリング :
私にとってVansは南カリフォルニアの代名詞なので、それを表現したいと思いました。そこで、Free & Easy(フリー&イージー)というLAのブランドとコラボした一足を選びました。さらに重要なのは、15年ほど前から私が通っている地元LAにあるショップHot Rod(ホットロッド)で購入したことです。LAの雰囲気に合わせて、同じくLA発の老舗ブランドUnion(ユニオン)のシャツを合わせて、シンプルなデニムオンデニムコーデに仕上げました。最近のVansは色々なスタイルがありますが、私にとってはストリート寄りのスケートブランドであり続けています。とはいえ、個人的にはここで紹介したようなカジュアルなデニムに合わせることが多いですね。私のワードローブの中では、毎日の定番アイテムと言えます。
サイズとフィット感 :
《Old Skool》や《Authentic》といったVansのコアモデルはサイズ表記通りのフィット感です。《Era》やその他のコラボシューズは、やや大きめに作られている印象。Vansは他のスポーツウェアやハイファッションのスニーカーと比べてシンプルです。《Authentic》や《Era》はスエードやキャンバス地のアッパーにラバーのソールを組み合わせただけであり、シンプルでクラシックなスタイルです。
最近のVansにはクッション性の高いソールや、より快適な履き心地を実現するための工夫が盛り込まれたモデルがたくさんあります。しかし、私がよく履いているのは《Authentic》、《Era》、《Old Skool》といったクラシックなモデルばかり。時間が経つにつれてソールが足に馴染んでいくので、慣れるまでの期間があります。私はおそらく14足以上持っていますね。これからも常に他のどのシューズよりもたくさん履くと思います。
お手入れ方法 :
個人的には履き込んである方が好みですが、他のシューズと同じように最初の数ヶ月は特別なケアをします。Vansの良いところは、キャンバス地のアッパーを使用しているのでお手入れが簡単なこと。洗濯機に放り込んだ後にシューズキーパーを使って乾燥させれば、たいていの場合、新品のように見違えるでしょう。私が持っているVansで一番古いものは約11年前に購入しました。10~12回ほど洗っていますが、今でも毎日のように履いています。