元記事(英語):FELIX BISCHOF & JOSEPH FURNESS
巷にあふれる、いわゆる「腕時計のルール」のほどんどは気にしなくてもいい。左右どちらに着けるか、何と合わせるかなどは、その人次第。唯一、気をつけなければならないのは、着用したときに手首とのサイズ感が合っていて、バランスよく見えるかということだけ。手首の骨から少し下がったところに着けるのが理想とされている。そして、ケース径(文字盤の幅)が適切な大きさであることも大切。今回は手首が細めの方、中くらいの方、太めの方に分けて、最適なウォッチを紹介する。
手首が細めの方
時計メーカーが<スモール>サイズと考えるのは、手首が15cm以下の男性。そんな方には、ケース径34mm~36mmのアイテムを検討してみてほしい。例えば、ドイツ発のNOMOS Glashütte(ノモス グラスヒュッテ)のTangente Date Power Reserveは、ケース径35㎜。同ブランドで最も人気のあるスタイルの一つで、シンプルな白を基調としたダイヤルに、大きな日付表示とパワーリザーブインジケーターが搭載されている。それよりもやや大きいMarch LA.B(マーチエルエービー)のAM69 Automatic Magnumは、ケース径36㎜。シャンパンカラーのダイヤルが特徴で、42時間のパワーリザーブを備える。
手首が中くらいの太さの方
手首が15~17.5cmの方はミディアムサイズとされ、ケース径38~42mmの時計が心地良くフィットする。その中でも比較的小さめなのは、フランスの老舗ブランドGirard-Perregaux(ジラール・ペルゴ)のLaureato Chronograph 38mm。1970年代に発表された、とても着けやすい同モデルは最近、モダンな18Kピンクゴールドのケースでアップデートされた。また、スイス発ラグジュアリーブランドBell & Ross(ベル&ロス)の新作《BR05》コレクションは、航空機のコックピットの計器から着想を得たシグネチャーデザインである角の丸いスクエアケースが特徴。BR 05 Black Steelは目を引くデザインに加え、100m防水と38時間のパワーリザーブを備えたパフォーマンス性に優れた一本になっている。
手首が太めの方
手首が17.5~20cmの方には、ケース径44~46mmの腕時計が良く似合う。そんな手首が太めの方へのおすすめスタイルは、1982年に初登場したTAG Heuer(タグ・ホイヤー)の《Aquaracer》コレクション。同ブランドが初めて防水ケースの特許を取得したのは100年以上前のこと。そして今日に至るまで、《Aquaracer》の各モデルには耐圧試験や塩水噴霧試験といった厳密なテストが必要とされている。そのため、タフなウォッチをお探しの方に、ぴったりだ。また、探検のためにつくられたUlysse Nardin(ユリス・ナルダン)のDiver Chronographは、300mの防水性能を搭載。ケース径44mmで、回転式ベゼルが配されたポリッシュスチールケースとブルーラバーのディテールで仕上げられている。