近年人気が急上昇している北欧のファッションブランドたち。中でも注目は、インスタグラムを用いたSNSマーケティングで知名度を上げたGANNI(ガニー)。伝統的なスカンジナビアのスタイルにとらわれないエフォートレスでプレイフルなスタイルをコペンハーゲンから発信しています。今回の記事では、世界中のファッショニスタたちを虜にする人気ブランドの仲間入りを果たしたGANNIの歴史と人気アイテムをご紹介します。
GANNIの知られざるブランドヒストリー
小さなアパレル店からグローバルに!
2000年、コペンハーゲンのギャラリストである Frans Truelsen によって設立されたGANNIは、小さなカシミアウェアの会社としてスタートしました。2009年に Ditte Reffstrup (ディッテ・レフストラップ)がクリエイティブディレクターに就任。ディッテの夫である Nicolaj Reffstrup(ニコラス・レフストラップ)がCEOとなり、本格的にウィメンズウェアブランドとして始動します。
ファッションバイヤーとして活躍していたディッテは、これまでとは違う北欧スタイルを作りたいという思いから、成長中だったGANNIの一員になることを決めました。そして、自分自身と友人たちが本当に着たいと思うものをデザインし始めました。
GANNIが世界中のファンを虜にしている理由とは?
#01 遊び心を効かせた実用的なスタイル
GANNIの特徴は、“遊び心を効かせながらも実用的かつ機能的”であること。トレンドに左右されることなく、長く着られるようなベーシックなアイテムにGANNIらしいプリントやディテールを加えてエフォートレスで遊び心のあるスタイルに仕上げています。スカンジナビアのライフスタイルには自由でリラックスしたムードがありますが、GANNIはそれを見事にファッションに落とし込んでいます。フェミニンなアイテムにスニーカーやデニムを合わせるなど、コントラストを効かせた着こなしもポイント。
#02 ソーシャルメディアとインフルエンサー
GANNIの成功を語る上で欠かせないのがソーシャルメディアの存在です。インスタグラムをのぞけば世界中のファンたちが「#GanniGirls」というハッシュタグで各々のコーデ写真を投稿しています。その中には Pernille Teisbaek や Alexa Chung、Alicia Vikander、Camille Charrière といった世界的人気インフルエンサーたちの姿も。
新たな北欧スタイルの先駆けとしてカルト的人気を集めるGANNIは、ストライプのセーター、グラフィックプリントTシャツ、カウボーイブーツなど、数々のトレンドを生み出してきました。しかし、これは考え抜かれたブランディングの結果ではなく、あくまでも自然に起こったことなのです。
GANNを着る女性たちは頑張りすぎず、クールでスタイリッシュ。自信に満ち溢れており、ファッションに対してリラックスした姿勢を持っています。SNSでこうした女性像に憧れる人が増え、GANNIの人気を後押しすることになりました。
#03 手の届きやすい価格設定
価格設定もGANNIが支持される理由の一つです。ラグジュアリーの魅力を維持しながらも、手に入れやすい手頃な価格を実現しました。Tシャツやブラウスは1万円台〜、ドレスは2万円台〜、小さなウォレットやヘアアクセサリーは1万円以下と、コレクションブランドにしては良心的な価格帯で展開しています。
#04 サステナビリティへの取り組み
近年サステナブルな服作りにも力を入れているGANNI。しかし、自らを “サステナブルファッションブランド” とは名乗っていません。なぜなら「ファッション」と「サステナブル」には相容れないものがあると理解しているからです。それでもGANNIは社会的・環境的な影響を最小限に抑えるためにあらゆる努力をしています。
例えば、2020年春夏コレクションでは、全テキスタイルのうち45%にサステイナブルな素材を用いることに成功しました。2019年には、プラスチック削減推進の官民連携活動「New Plastics Economy Global Commitment」に署名し、プラスチックの生産と使用状況を公開。同年、デンマークを拠点に「GANNI Repeat」を立ち上げ、一度に最大3週間、服をレンタルすることを可能にしました。2020年には LEVI'S(リーバイス)と提携し、この取り組みをヨーロッパとアメリカに拡大しました。レンタルのみで展開されるデニムコレクションは、パッチワークジーンズ、フリル付きボタンダウンシャツ、シャツドレスの3つのアイテムがラインアップ。すべてアップサイクルや再利用されたデニムで作られており、顧客は「GANNI Repeat」からレンタルして着用、返却することができます。
GANNIは今後も不要なプラスチックをできるだけ排除し、リサイクル素材の開発に注力していく予定だと言います。こうした取り組みとその透明性の高さがブランドの信頼度を高める要因となっているのです。
GANNIの定番人気アイテムをチェック
#01 アイキャッチーなグラフィックプリントTシャツ
カラフルでアイキャッチーなプリントTシャツは、GANNIの定番アイテム。シーズンごとに多数の新作が登場するためコレクションしているGANNIファンも多いです。コーディネートのアクセントとなってくれるプリントTシャツは、1枚は持っておきたいところ。夏の必須アイテムですが、ジャケットやアウターのインナーとして秋冬も活躍してくれます。
#02 フェミニンなラップドレスはコントラストを楽しんで
毎シーズン、様々なパターンで展開されるラップドレスもGANNIを象徴するアイテムです。花柄やアニマル柄など、どこか懐かしさを感じさせるノスタルジックなプリントが印象的。友人との週末のランチから、旅先でのディナーまで幅広く使えます。フェミニンなムード満点のアイテムには、あえてスポーティーなスニーカーや無骨なブーツを合わせてコントラストを楽しむのがGANNI流。毎日自転車に乗って出かけるほどアクティブな人が多いコペンハーゲンのブランドらしい着こなしです。
#03 ロマンチックなマキシワンピース
伸縮性のあるパネルとラッフルのディーテルが目を引くマキシワンピース。夏はそのままさらりと着てサンダルと合わせたり、インナーにTシャツをレイヤリングしてスニーカーと合わせるのがおすすめ。肌寒くなってきたら、カーディガンやニットを羽織ることで年中着られる万能アイテムだ。街へのお出かけやリゾートにもぴったりの一着。
#04 アイコニックなニットウェア
寒さが厳しい冬も楽しく過ごせそうな遊び心たっぷりのニットウェアも大人気。ここ最近、#GanniGirls たちの間で人気を集めるカーディガンは、一目で分かる大きめの襟と陽気なスマイリーマークがポイント。フリル付きの襟がフェミニンな印象なので、ボトムスにはパンツやスニーカーを合わせてバランス良く着こなして。
#05 カウボーイブーツはコーデのアクセントに
フェミニンなドレスとカウボーイブーツの組み合わせは、GANNIのシグネチャースタイルです。さりげなくコントラストを効かせたステッチや遊び心のある素材使いが同ブランドならでは。どんなコーディネートにもすんなりと溶け込むモダンなデザインなので、トレンドに関係なく長く愛用できるところが魅力です。手持ちのアイテムと合わせるだけで、ぐっと旬なムードに仕上がります。
#06 雨の日もスタイリッシュに決まるラバーブーツ
GANNIの2020年プレフォールコレクションで登場して以来、SNSでファッショニスタの足元を席巻しているラバーブーツ。クラシックなウェリントンブーツを現代的にアレンジした同アイテムはリサイクルラバーを使用し、伸縮性のあるサイドパネルとチャンキーなヒール、ロゴ入りのプルタブで仕上げています。雨の日の街歩きから郊外で過ごす休日まで、あらゆるシーンで活躍します。
#07 気軽に #GanniGirls になれる!手頃な小物類も充実
GANNIは手に届きやすい価格のポップでチャーミングな小物類も充実しています。同ブランドのワンピースやトップスにも使われているファブリックを使ったヘアアクセサリーや付け襟はコーディネートのワンポイントに。ブランドのロゴ入りパッチを配したニット帽も大人気です。気軽にGANNIのエッセンスを普段のコーディネートに取り入れみて。